

・角膜や水晶体のある眼の前面から眼底にある網膜までの長さは「眼軸長(がんじくちょう)」と呼ばれています。いわば「眼の奥行き」にあたるものです。
・お子様の近視はこの「眼軸長」が伸びることで生じているケースがほとんどで、一度伸びてしまった眼軸長を縮めることはできません。
・眼軸長が伸び続けると「強度近視」となり「網膜剥離」「緑内障」「近視性黄斑症」などの深刻な眼科疾患を発症するリスクが高まります。
・昨今、スマートフォンやタブレットなどデジタルデバイスの普及が急速に進み、近視が進みやすいライフスタイルになっています。
・お子様の近視進行を抑制することは、快適な「見る力」を守るためだけではなく、将来的な眼の健康を守ることにもつながります。
・製造元である「クーパービジョン社」が7年にわたる臨床試験を行った結果、通常の1日使い捨てコンタクトレンズを装用したお子様と比較して、近視の進行を効果的に抑制することが認められました。
・2019年にアメリカFDA(米国食品医薬品局)の承認を取得し、現在は世界40か国以上で販売され、20万人を超えるお子様が使用しています。
・2025年8月に「近視の視力補正及び進行抑制」を目的とした「ソフトコンタクトレンズ」として、日本で初めて「医療機器製造販売承認」を取得しました。その後、2026年2月より全国の一部眼科・販売店にて発売されています。
【近視の現状】
・現在、日本の小学生の約36%、中学生の約60%、高校生の約71%が裸眼視力1.0未満と言われています。(2024年度学校保健統計調査より)
「マイサイトワンデー」は、将来的な眼疾患のリスクを軽減するため、小児の近視管理の新しい選択肢として、現在注目されております。
※クーパービジョン社「マイサイトワンデー製品ページ」HPはこちら
※クーパービジョン社「近視進行抑制について、保護者向けコンテンツ」HPはこちら

・マイサイトワンデーは、同心円状に異なる屈折度数が交互に配置された構造となっています。
・レンズは、近視を矯正するための「屈折矯正ゾーン」と、近視の進行を抑制するための「トリートメントゾーン」の2種類のゾーンから構成されており、「近視の矯正」と「進行の抑制」を同時に行うことが可能です。
・「屈折矯正ゾーン」では、焦点を網膜上に合わせることで、鮮明な見え方を実現します。
・一方、このレンズの特徴である「トリートメントゾーン」では、眼球が後方へ伸びる刺激を減らすための特殊な光学設計がされており、近視の進行を抑制する効果が期待できます。
・このように、通常の近視矯正コンタクトレンズとは異なる特殊な構造により、視力矯正と近視進行抑制の両立を実現しています。
✅高い近視進行抑制効果
・臨床試験において、マイサイトワンデー装用開始から1年後の平均で69%、2年後・3年後の平均で59%の近視進行抑制効果が報告されています。※
✅1日使い捨てタイプで衛生的
・1DAYタイプでレンズケアが不要なため衛生的です。
・初めてコンタクトレンズをお使いになるお子様でも安心してご使用いただけます。
✅幅広い度数に対応可能
・製作範囲が-10.00Dまでと広いため、強度近視の方でも使用が可能です。
・当院で扱う「オルソケラトロジー」による近視進行抑制は-4.00D程度までという制限がありますが、マイサイトワンデーは幅広いお子様に対応可能です。
※調節麻痺下における他覚的等価球面度数の変化量に基づく数値です。
✅主に8~12歳のお子様
・コンタクトレンズの自己管理が可能な方が対象となります。
✅乱視の少ない方
・乱視度数が-0.75D以下の方が対象となります。
・-0.75Dを超える場合でも装用自体は可能ですが、光をまぶしく感じたり、にじんで見えたりするなどの症状が出る場合があります。
✅3か月ごとの定期通院が可能な方
・マイサイトワンデーは、レンズの装用だけではなく、定期的な経過観察が大切です。治療効果を確認し、必要に応じて方針を見直すことで、お子様一人ひとりに合った管理を継続することができます。
・当院では必要に応じて眼軸長を測定し、近視進行の評価を行います。
・視力や近視の度数は数か月で変化することもありますので、一緒にお子様の目の成長を見守っていきましょう。
・1日10時間以上、週6日以上の頻度でコンタクトレンズを装用し、日常生活を送ります。
(装用時間や頻度が少ない場合、十分な抑制効果が得られないことがあります)
・日中装用し、就寝前には必ず外してください。
✅メリット
・近視を矯正しながら、進行の抑制効果も期待できる。
・1日使い捨てタイプで衛生的。
・スポーツや学校生活で眼鏡が不要となり、快適な視界が得られる。
✅デメリット
・慣れるまで見え方に違和感を覚えることがある。(特殊なレンズ構造のため、最初は物が二重に見えたり、光がにじんで見えたりすることがあります)
・適応とならない場合がある。(年齢・生活環境・乱視の程度によっては、装用が適さないケースがあります)
・すべての方に同じ抑制効果が得られるわけではない。(個人差があり、効果の程度はお子様によって異なります)
①初診
・「マイサイトワンデー」での近視進行抑制が可能かどうか判断するための、診察・検査を行います。
当院では正確な目のデータを測定するため、調節力の影響を取り除くための目薬(散瞳薬)を複数回点眼し、適切な度数かどうかを確認いたします。
(所要時間:約1時間30分)
⇩
②コンタクトレンズの装用練習・診察
・初診時のデータをもとに、レンズの度数を決め処方いたします。
・お子様ご自身でレンズのつけ外しが出来ることを確認し、処方完了となります。
(所要時間:1時間~1時間30分)
⇩
③定期検診
・装用開始から、1週間後・1か月後・その後は3か月ごとに検診にお越しいただきます。
・検診では、視力・近視度数・眼軸長・眼の状態などを確認し治療効果を評価します。
※①と②は同日に行うことはできません。
※お子様は調節力が強く、通常の検査では近視度数を過大評価してしまう場合があります。
そのため当院では調節麻痺下で正確な屈折検査を行い、適応判定やレンズ度数を決定しております。検査結果を十分に評価するため、装用練習・処方は別日に
ご案内しております。
| マイサイト1DAY | オルソケラトロジー | リジュセアミニ点眼 | |
|---|---|---|---|
| 治療の種類 | 1日使い捨てソフトレンズ(日中使用) | ハードコンタクトレンズ(就寝時使用) | 点眼薬 |
| 装用のタイミング | 日中(起きている間) | 夜間就寝前 | 就寝前に点眼 |
| 日中の視力 | △(慣れるのに時間が必要) | 〇(レンズ不要) | -(眼鏡等が必要) |
| 対応可能度数 | -0.25D~-10.00D | -1.00D~-4.00D程度 | 使用制限なし |
| レンズの装用感 | 〇(ソフトレンズで快適) | △(ハードレンズの為、慣れが必要) | - |
| 管理の手間 | 〇(1日使い捨ての為、ケア不要) | △(洗浄液での毎日のケアが必要) | 点眼のみ |
| 対象患者様 | ・近視が強い・ハードコンタクトが苦手 | ・日中裸眼で過ごしたい・水泳をする | ・CL装用が難しい・CL治療と併用したい |
| Q | 何歳から治療を始められますか? |
|---|---|
| A | コンタクトレンズの取り扱いができるようになる8~12歳頃からの開始が一般的です。 ただし、年齢だけではなくご本人の理解度や生活環境によっても適応は変わるため、診察のうえで判断いたします。 |
| Q | 「オルソケラトロジー」と「マイサイトワンデー」はどちらが良いですか? |
|---|---|
| A | それぞれ装用方法が異なります。 ・オルソケラトロジー:就寝時にハードコンタクトレンズを装用し、日中は裸眼で生活します。 ・マイサイトワンデー:日中にソフトコンタクトレンズを装用して生活します。 日中の見え方や、裸眼での生活のしやすさを重視される方は「オルソケラトロジー」、ハードコンタクトレンズの装用感が心配な方は「マイサイトワンデー」がおすすめです。 お子様の生活スタイルや環境に応じてお選びいただけます。 |
| Q | 見え方は普通のコンタクトレンズと違いますか? |
|---|---|
| A | 通常のコンタクトレンズにはない「トリートメントゾーン」という特殊なゾーンがあるため、見え方が安定するまで時間がかかる場合があります。 慣れるまでは、光のまぶしさやにじみを感じることがありますが、多くのお子様は時間の経過とともに慣れていきます。 |
| Q | レンズ装用の際、痛みや違和感はありますか? |
|---|---|
| A | マイサイトワンデーは、ソフトコンタクトレンズのため素材に水分が含まれており、痛みや違和感はほとんどありません。 オルソケラトロジーは水分を含まないハードコンタクトレンズのため、マイサイトワンデーの方が装用感は良好です。 |
| Q | 治療はどれくらい続けますか? |
|---|---|
| A | 近視の進行が落ち着いてくるとされる10代後半(高校卒業頃)を目安に続けていただくと効果的です。 定期検診の結果をもとに、ご相談ください。 |
| Q | 「オルソケラトロジー」から「マイサイトワンデー」へ治療の切り替えはできますか? |
|---|---|
| A | 可能です。 近視が進んでオルソケラトロジーでの矯正が難しくなった場合や、ライフスタイルの変化で日中のレンズ装用の方が都合が良くなった場合など、切り替えをご相談いただけます。 |
| Q | 途中でやめることはできますか? |
|---|---|
| A | いつでも中止可能ですが、近視進行抑制効果を維持するためには継続的な治療が推奨されます。 |
| Q | 「リジュセアミニ点眼」と併用することはできますか? |
|---|---|
| A | 併用可能です。 「マイサイトワンデー」と「リジュセアミニ点眼」を組み合わせることにより、併用による追加効果が報告されています。 光学的アプローチと薬理的アプローチの異なるメカニズムによる相乗効果が期待できます。 |
【リジュセアミニ点眼をご使用中の方へ】
現在、リジュセアミニ点眼による近視進行抑制を受けられている方で、マイサイトワンデーとの併用をご希望される場合は、自由診療でのご案内となります。
これは、日本の医療制度では保険診療と自由診療を同じ治療の中で併用する「混合診療」が原則として認められていないためです。
リジュセアミニ点眼とマイサイトワンデーを組み合わせて近視進行抑制を行う場合は、診察・検査・処方を含めて自由診療となります。
当院では、お子様の近視の進行状況や眼の状態、年齢、生活スタイルなどを総合的に評価し、一人ひとりに適した治療をご提案いたします。
治療内容や費用については、診察時に詳しくご説明いたしますので、ご不明な点がございましたらお気軽にご相談ください。
※リジュセアミニ単独での治療を継続される場合は、この限りではありません。